英語力を活かせる!薬剤師のためのキャリアアップガイド

「英語が得意なのに、薬剤師としてそのスキルを活かしきれていない」——そんな悩みを抱えるあなたに。製薬企業やCRO、外資系企業など、実際に英語力を武器に活躍する薬剤師がいます。この記事では、具体的な求人情報やキャリアアップの道筋を明示。読み終える頃には、あなたも次のキャリアが見えてくるはずです。
英語が活かせる薬剤師の主な職種と業務内容
「英語が得意なのに、仕事では全く使う機会がない」——そんな薬剤師は少なくありません。せっかくの語学力を活かし、より専門性の高い職場で働きたいと考える方に向けて、英語を使える職種をご紹介します。
英語を活かせる薬剤師の職場は、外資系製薬企業、CRO(開発業務受託機関)、メディカルライターなどが代表的です。これらの職場では、会議・資料・文書・報告書などの多くが英語ベースで進行します。
特に外資系企業では社内公用語が英語というケースもあり、TOEIC700点以上が求められる求人も珍しくありません。社外との連携、海外本社とのやり取りも日常的に行われます。
さらに近年では、グローバル試験の増加や医薬品の国際展開により、CROや医療翻訳の現場でも薬剤師の英語力が求められています。専門知識に加えて語学力を活かすことで、他職種との差別化が可能です。
次に、それぞれの職種での具体的な業務内容と求められる英語スキルの実例を見ていきましょう。
外資系製薬企業での仕事内容
「外資系ってハードルが高そう…」と思っていませんか?実は薬剤師としての専門性に加え、英語の読み書きができれば応募可能なポジションも多くあります。
たとえば、製薬企業の学術部門(DI職)では、海外文献の調査や英文資料の作成が中心業務となります。また、薬事やPV(安全性情報)では、海外本社とのメール・会議対応も日常的です。
採用条件としてTOEICの目安が記載されることもあり、700〜800点以上が望まれるケースが増えています。ただし、スピーキングよりもリーディング・ライティングが重視されることが多いのが特徴です。
「ビジネス英会話に不安があるけど英文は読める」という薬剤師でも、十分に適性がある職場です。まずは求人情報を確認し、具体的な業務イメージを掴むところから始めてみましょう。
CRO・臨床開発における英語の必要性
「CROって聞いたことはあるけど、薬剤師が働けるの?」という疑問もよく聞かれます。実際には、薬剤師の知識を活かしながら英語を使える場面が多くあります。
CRO(Contract Research Organization)は、臨床試験の企画・運営を支援する企業です。ここでは、治験の進行管理や文書作成において英語力が求められます。とくにグローバル試験では、症例報告書(CSR)や治験実施計画書(プロトコル)を英語で作成することも。
CRA(臨床開発モニター)などのポジションでは、海外製薬企業とのメール対応や英文資料のレビューが必須。専門用語に慣れることで、TOEICスコアが満たなくても活躍できる人材も多いです。
また、英語文書の正確な理解力は、薬剤師の「読む力」が武器になります。まずは業界用語を押さえつつ、英語の読解力を鍛えていくと良いでしょう。
メディカルライター・翻訳などの選択肢
「病院や薬局以外で働けるの?」と感じている方には、メディカルライターや医療翻訳の仕事もおすすめです。自宅からでも取り組める職種もあり、働き方の自由度が高いのも魅力です。
メディカルライターとは、製薬企業やCROの依頼で医薬関連の文書を作成・翻訳する専門職です。英文報告書のドラフト作成、論文の和訳・英訳、規制当局向け文書の作成などが中心業務です。
必要な英語レベルは、TOEIC800点前後が目安ですが、最も大事なのは「正確さ」と「専門知識への理解」です。薬剤師資格はそのまま強みになります。
また、フリーランスや業務委託としての働き方も可能で、副業として始める方も増加中。まずは1本の翻訳案件から始めてみるのも現実的な選択肢です。
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薬剤師×英語完全ガイド|TOEIC・外資転職・学習法を実例で解説
英語力が求められる薬剤師求人の具体例(年収つき)
「英語を使える職場って、実際にどんな求人があるの?」——そんな疑問を持つ薬剤師の方へ。ここでは、英語力を活かせる具体的な求人例と、年収の目安をご紹介します。
英語を使う職場といえば、外資系企業を思い浮かべがちですが、国内製薬会社やCROでも英語スキルが重視される職種があります。特に、文献対応や海外とのやり取りが発生する部門では、TOEICスコアの記載も多く見られます。
英語スキルに加えて薬剤師資格があれば、競争率の高いポジションでも選考通過率が高まります。では、実際の求人を見てみましょう。
求人例①製薬企業の学術(DI職)
「DI職=調剤薬局内の問い合わせ対応」だと思っていませんか?実は製薬企業のDI職では、英語力が武器になります。
このポジションでは、国内外の医療従事者からの問い合わせに対応するため、最新の海外文献や英文ガイドラインを読む力が不可欠です。業務内容には、英文資料の翻訳や、英語での文献調査も含まれます。
求人票では、TOEIC700点以上が「歓迎スキル」として記載されることが多く、年収は450〜700万円程度。経験や英語力次第では、800万円以上を提示されるケースもあります。
「現職では英語を使う機会がない」という薬剤師でも、学術部門に転職することでスキルを活かしやすくなります。まずは企業DI職の募集要項をチェックしてみましょう。
求人例②CROでの薬事申請担当
「薬事申請なんて未経験で無理…」と感じていませんか?実はCROの薬事部門では、薬剤師資格+英語読解力が強みになります。
この職種では、新薬申請に関わる資料作成や、PMDA・FDAなどへの提出資料の整合性チェックが主な業務です。特にグローバル治験に関わる場合、英語の文献や報告書を読む力は必須になります。
年収は500〜800万円が相場。マネージャーポジションや外資系クライアント担当の場合は、900万円超のオファーもあります。TOEICの点数よりも、読み書きの実務経験や専門性が重視される傾向です。
英語を使いながら、より戦略的な仕事に挑戦したい薬剤師には、CROでの薬事業務は理想的な選択肢と言えるでしょう。
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英語力を活かした薬剤師のキャリアパス事例
「自分にも、英語を活かせる転職ができるのだろうか?」——不安を感じている方に向けて、実際に英語力を武器にキャリアを切り拓いた薬剤師の事例をご紹介します。
今の職場では語学スキルを使う機会がない方でも、少しの準備と行動でチャンスをつかめるケースは多数あります。英語×薬剤師の成功例を通じて、あなたの次の一歩を具体的に描けるはずです。
ここでは、外資系製薬企業とCROに転職した2名の事例をもとに、実際のキャリア形成を見ていきましょう。
体験談:英語力を活かして外資系製薬企業へ転職
調剤薬局で5年勤務していたAさん(30代前半)は、学生時代に留学経験があり、英語に強みを感じていました。業務では英語を使う場面がなく、次第に「このスキルを活かした仕事がしたい」と感じるように。
転職エージェントと相談の上、外資系製薬企業の学術部門にチャレンジ。TOEIC850点と薬剤師資格を武器に、英語文献対応・製品情報作成・グローバル会議の参加などを担当するポジションに内定しました。
現在の年収は約680万円。前職よりも+150万円の年収アップを実現し、英語スキルを活かせる環境に大きな満足感を得ています。
「転職活動時は不安もありましたが、想像以上に“薬剤師+英語”の需要は高かった」と語ってくれました。
体験談:CROからグローバルプロジェクト担当へ
病院勤務からCROへ転職したBさん(40代前半)は、TOEICは600点台でしたが、日々の業務で英語資料に触れる中で徐々にスキルを磨いていきました。
最初は臨床開発モニター(CRA)として国内試験を担当。その後、グローバル試験案件に関わる中で、自然と海外製薬企業との英語対応が増え、3年後にはグローバルプロジェクトの日本側統括に昇進しました。
年収は当初の500万円から800万円にアップ。日々、英語での報告や海外チームとのWeb会議を行いながら、多国籍チームの橋渡し役を担っています。
「英語が得意でなくても、実務を通じて鍛えられる。挑戦して良かった」とのコメントが印象的でした。
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英語スキルの磨き方と必要な資格(TOEIC目安)
「英語が必要なのは分かるけど、どこまで求められるの?」と感じている薬剤師の方へ。ここでは、転職で評価されるTOEICスコアの目安と、忙しい薬剤師でも実践しやすい英語学習法をご紹介します。
キャリアチェンジの選択肢を広げるためには、一定の英語スキルは欠かせません。ただし、満点を目指す必要はなく、業務内容に応じて必要レベルは異なります。
まずはスコアの目安を把握したうえで、自分の現状に合った学習を始めてみましょう。
薬剤師が目指すべきTOEICスコア
「TOEICって何点取ればいいの?」という疑問は多く聞かれます。求人情報や企業ヒアリングをもとにした目安を紹介します。
外資系企業のDI職や学術職では、TOEIC700〜750点以上が一つの基準。グローバル対応が必須のポジションでは、800点超を求められることもあります。
一方、CROや医療翻訳では実務重視のため、600点台でも「読める・書ける」実力があれば評価されるケースが多数。数字だけでなく、実践力とのバランスが重要です。
また、TOEICは定期的な受験で成長を可視化できるのもメリット。転職活動前に受験しておくと、自己PRの裏付けにもなります。
実践的な英語学習法
「仕事が忙しくて勉強の時間が取れない…」そんな薬剤師でも続けやすい方法があります。
まずおすすめなのは、医療英語に特化した教材や英文ニュースを毎日1記事読む習慣。5分でも続けることで、専門用語への抵抗感が減ります。
次に、英語音声の聞き流し。通勤中にPodcastやYouTubeで医薬関連の英語を聞くだけでも、リスニング力が徐々に上がります。
さらに、実務を想定した英作文の練習も有効です。日報や症例紹介を英語で書く練習をすることで、実践力が身につきます。
「完璧を目指さず、まずは“使うこと”を意識する」のが英語上達の第一歩です。
まとめ
「英語力を活かしたいけど、どう行動すればいいのか分からない」——この記事を読んで、そう感じた方もいるかもしれません。
薬剤師として英語を活かすキャリアには、外資系製薬企業やCRO、メディカルライターなど幅広い選択肢があります。そして、年収アップややりがいのある業務への転職を実現した方も多く存在します。
重要なのは、完璧な英語力を身につけてから動くのではなく、「現状のスキルで挑戦できる領域」から一歩踏み出すこと。求人情報の確認やLINE登録から始めて、まずは行動を起こしてみませんか?
今のスキルで応募できる求人を知りたい方は、転職エージェントの無料相談を活用するのが最短ルートです。あなたの語学力が活かせる環境を、一緒に見つけていきましょう。
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