【外資系薬事職のリアル】年収・英語力・日系との違いを徹底解説

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筆者プロフィール|ラクダ(外資系薬剤師 × FP)

「このままでいいのかな」と悩んだ末に転職した薬剤師、ラクダです。

製薬・医療機器・ドラッグストアの3業界を経験し、現在は外資系企業で8年以上勤務。

転職で年収100万円以上UP、家庭と両立しながら柔軟な働き方を実現しました。

同じようにキャリアに迷う薬剤師の方に、リアルな体験や情報をお届けしています。

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外資系企業の薬事職に興味があっても、「年収は?」「英語力はどれくらい必要?」と不安を感じる方は多いでしょう。

私自身、外資系企業で働いた経験から、グローバルな環境で求められるスキルや働き方の違いを体感してきました。

この記事では、外資系薬事職の特徴や日系との違い、年収相場、実際にどんな場面で英語が必要になるのかまでリアルに解説します。

あなたのキャリアを飛躍させるためのヒントを、一緒に整理していきましょう。

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外資系薬事職とは?|基本業務と求められる役割

外資系企業における薬事職(Regulatory Affairs)は、単なる承認申請担当ではありません。

日系企業と比較しても、役割の幅広さとグローバルとの連携力が求められる点が大きな特徴です。

ここでは、まず薬事職の基本業務を整理したうえで、外資系ならではの役割についても詳しく解説します。

薬事職の基本業務(承認申請、当局対応など)

薬事職の中心業務は、新薬や医療機器の承認申請と、それに伴う規制当局(厚生労働省・PMDA)との対応です。

具体的には、

  • 承認申請書類(CTDなど)の作成・提出
  • 規制当局からの照会事項(質問)対応
  • 承認取得後の変更管理(製品変更や追加申請)
  • 添付文書・広告資材などの薬事チェック
    など、製品のライフサイクル全体に関わる重要な役割を担います。

これらは日系・外資系問わず共通する業務ですが、外資系ではさらに上流工程への関与が求められるケースが多くなります。

外資系ならではの業務(グローバル報告・本社調整・グローバル治験対応)

外資系企業の薬事職では、国内対応に加えてグローバルチームとの連携業務が日常的に発生します。

代表的なものは以下の通りです。

  • グローバル申請戦略のローカライズ
     海外本社が立案した開発・申請戦略を、日本市場に適合させるための調整・提案を行います。
  • 本社へのレポーティング・調整業務
     申請進捗や当局対応の状況を英語で本社に報告したり、承認取得に向けた戦略修正を提案したりする役割も担います。
  • グローバル治験・データ使用に関する薬事サポート
     海外で実施された治験データ(ICH基準)を日本の申請に使用する際、PMDAとの調整や補足データ要求への対応も重要です。

これらの業務においては、

  • 英語による文書作成・報告
  • 国際会議・Webミーティングでのコミュニケーション
  • 異文化理解に基づく柔軟な交渉力
    といったスキルが強く求められます。

単なる「国内承認のための担当者」ではなく、グローバル戦略の一翼を担うビジネスパートナーとしての意識が不可欠です。

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薬事職とは?仕事内容とキャリアパスを解説

外資系と日系の薬事職の違い

外資系薬事職に興味がある方の多くは、「日系企業と何が違うのか」を知りたいと考えています。

実際に働く環境、求められる能力、キャリア形成の考え方には、大きな違いがあります。

ここでは、特に重要な3つの視点から、具体的に比較していきます。

求められるスキル・マインドの違い(スピード感・裁量志向)

日系企業では、薬事業務は「正確性」「ルール遵守」が最優先される傾向が強く、

組織内で承認を得ながら慎重に進めるスタイルが一般的です。

一方、外資系企業ではスピードと主体性が重視されます。

  • **期限遵守(オンタイム申請)**は絶対
  • 調整が難航しても、自ら代替案を提案し前に進める姿勢が求められる
  • グローバル本社とのやりとりでは、完璧な日本語文書よりも、タイムリーな英語コミュニケーションが評価される

つまり、「言われたことを正確にこなす人材」より、

自ら判断し、スピード感を持って成果を出せる人材が好まれる文化なのです。

組織構造・働き方の違い(役割の明確さ、個人責任重視)

外資系企業では、「自分の役割・担当範囲」が非常に明確に定義されています。

日本のような「みんなでカバーし合う」文化は薄く、自分の範囲に責任を持つ個人主義が基本です。

  • 薬事担当=申請戦略・当局対応に完全責任を持つ
  • 他部署(臨床・品質・開発)との連携も、薬事の視点でリードしていく
  • 課題があれば、自分から周囲を巻き込む行動力が必要

結果として、

  • 無駄な会議や根回しが少ない
  • 成果が明確に評価されやすい
    といったメリットもありますが、逆に言えば**「自分で動かないと何も進まない」厳しさ**も伴います。

キャリアパス・昇進スピードの違い

外資系では、実力と成果があれば、年齢に関係なく昇進・年収アップが実現します。

  • 30代前半でマネージャーポジションに抜擢
  • 高評価を得れば、数年単位でポジションアップ
  • 本社やリージョン(アジア拠点)への異動チャンスもあり

逆に、成果が出なければポジションが停滞したり、早期に別キャリアを考えざるを得ないことも。

「会社にいれば年功で昇進できる」日系型とは全く違うキャリア設計が求められるのが、外資系薬事職のリアルです。

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薬剤師が外資系で活躍するために必要なスキルとは?

外資系薬事職の年収・待遇事情

外資系薬事職への転職を考えるうえで、やはり気になるのは「年収」「働き方」といった待遇面でしょう。

ここでは、年収レンジから、外資ならではの報酬体系、そして柔軟な働き方について、リアルな実態を紹介します。

年収レンジ(600〜1200万円)

外資系薬事職の年収は、600万円台からスタートし、ポジションによっては1000万円超えも十分に可能です。

  • 一般職レベル(担当者):600〜800万円
  • シニアスペシャリスト〜マネージャー層:800〜1200万円
  • ディレクター層以上:1200万円〜

特に、英語力+グローバル治験対応経験や製品戦略に関わる経験があると、年収帯の上限を狙いやすくなります。

また、年収水準は為替や本社方針によって若干の変動があるものの、日系製薬企業に比べると一段高い水準であるケースが多いのが特徴です。

年俸制・成果主義(ボーナス・インセンティブ)

外資系では、基本的に年俸制+業績連動ボーナスの報酬体系が一般的です。

  • 年俸=12分割 or 14分割で毎月支給
  • ボーナス=個人+会社業績連動(標準10〜20%程度)
  • インセンティブプランあり(特定プロジェクト成功時の報奨金など)

成果主義が強いため、

  • 年度評価が高ければボーナスも大幅上乗せ
  • 逆に評価が低いとボーナスカット(あるいは転職勧告もあり得る)
    という厳しさも存在します。

とはいえ、明確な成果に基づいて待遇が変動するため、納得感を持ってキャリアを築きたい人には非常に魅力的な環境です。

柔軟な働き方(フルリモート、フレックスタイム制)

外資系企業は、働き方の自由度でも日系企業と大きく異なります。

  • フルリモート勤務可(週0〜1回程度の出社)
  • コアタイムなしのフレックスタイム制導入
  • 成果さえ出していれば勤務時間の自由度が高い

薬事職はもともと資料作成・当局対応など個人作業の比重が高い職種のため、在宅ワークとの相性も抜群です。

さらに、子育てや介護との両立を支援する制度も整っており、

ライフステージに合わせた柔軟なキャリア設計が可能なのも、外資系薬事職の大きな魅力と言えるでしょう。

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外資系製薬企業の年収事情まとめ

外資系薬事職で必要な英語力とは?

外資系薬事職に挑戦するうえで、多くの方が気になるのが「英語力」です。

「どれくらい英語ができればいいの?」「実際にどんな場面で使うの?」といった疑問にお応えするため、具体的な使用シーンや求められるレベルを解説していきます。

英語使用シーン(例:本国への承認報告、治験資料レビュー、英語メール・会議)

外資系薬事職では、英語は日常的に業務の中で使用します。

具体的な使用シーンは以下の通りです。

  • 本国(海外本社)への進捗報告・申請戦略相談(英語メール・レポート作成)
  • 治験資料(プロトコール・CSRなど)のレビューと日本当局向け適合確認
  • グローバルチームとのWeb会議・テレカンファレンス参加(議事録作成含む)
  • 新たな規制情報やガイドラインの英語原文読解

特に、**文書作成(ライティング)と資料読解(リーディング)**が圧倒的に多く、

スピーキングは「最低限、自分の意見を伝えられるレベル」であれば十分対応可能な場合が多いです。

目安となる英語力(TOEIC800点以上推奨、ライティング・リーディング中心)

目安となる英語レベルは、TOEIC800点以上が一つの基準とされています。

ただし、重要なのは「スコア」よりも実務で使えるかどうかです。

具体的には、

  • 英語メールのやり取りに支障がない
  • 英語資料を辞書を引きながらでも理解できる
  • 会議で簡単な意見や質問ができる

この程度の実務力があれば、薬事職として十分に活躍できる可能性があります。

また、グローバルチームとの円滑な連携を重視する企業では、英語力に加えて**「伝え方」「聞き返し方」のスキル**も評価される傾向にあります。

英語に苦手意識があっても挑戦できるか?

英語に対して不安を感じる方も多いと思いますが、苦手意識だけで外資系薬事職を諦める必要はありません。

なぜなら、

  • 薬事知識や規制対応スキルが圧倒的に重要視される
  • 英語力は業務を通じて自然にブラッシュアップできる
  • 最近は自動翻訳ツールやAIサポートも活用できる

ためです。

実際、外資系薬事職でも最初は英語に苦労しながら、

数年で「業務英語なら問題なく使える」というレベルに成長する方が多数います。

「完璧な英語」ではなく、

**「伝わる英語」「やりきる英語」**を目指すことが、外資系でのキャリア成功への近道です。

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薬剤師が英語を武器にキャリアアップする方法

外資系薬事職が向いている人・向いていない人

外資系薬事職は、高年収やグローバルな働き方が魅力である一方、誰にとっても「天職」とは限りません。

向き・不向きを事前に理解しておくことは、後悔しないキャリア選択に不可欠です。

ここでは、外資系薬事職に向いている人、向いていない人の特徴を整理してお伝えします。

向いている人(主体的に動ける人、変化に強い人)

外資系薬事職に向いているのは、次のようなタイプの人です。

  • 自分で考え、行動できる人
     指示を待つのではなく、自ら課題を発見し、解決策を提案できる主体性が評価されます。
  • スピード感を楽しめる人
     申請戦略やプロジェクトが高速で動く中、変化を前向きに受け止め、柔軟に対応できる適応力が求められます。
  • 英語に対して「完璧さ」より「通じればOK」のマインドを持てる人
     多少の言い回しのミスを恐れず、必要な情報を伝える実用的な英語力が武器になります。
  • 成果で評価されたい人
     年功ではなく成果で昇進・昇給する文化を、プレッシャーではなくチャンスと捉えられる人にとって、外資系は理想的な環境です。

こうしたマインドセットを持つ人にとって、外資系薬事職はキャリアを加速させる最高のフィールドとなるでしょう。

H3:向いていない人(指示待ち型、環境変化が苦手な人)

一方で、以下のようなタイプの人は、外資系薬事職では苦労する可能性が高いです。

  • 指示待ち型・手順重視型の人
     「上司の指示通りに正確にこなす」スタイルは評価されにくく、逆に自ら考えないことがリスクになる場合もあります。
  • 環境変化にストレスを感じやすい人
     組織改編や方針変更が頻繁に起こるため、「安定」を強く求める人には精神的負荷が大きくなりがちです。
  • 日本的な「和」や「空気」を重視する人
     個人主義・成果主義が徹底している外資系文化に違和感を覚える場合、チームでの居心地が悪くなることもあります。

もちろん、こうした性格傾向があっても、意識的にマインドセットを切り替えていくことで適応できるケースも多いです。

ですが、「自分がどうありたいか」を正直に見つめ直すことは、転職成功の第一歩となります。

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薬剤師の自己分析ガイド:キャリア選びに迷ったら

外資系薬事職に転職するための準備

外資系薬事職に挑戦するためには、勢いだけではなく、しっかりとした準備が必要です。

特に、スキルの棚卸しと英語力のブラッシュアップ、そして転職活動の進め方を戦略的に考えることが、成功への近道となります。

経験・スキルの棚卸し

まず取り組むべきは、これまでの経験とスキルを正確に棚卸しすることです。

  • 薬事業務の中で特に得意だった分野は?(例:承認申請、新薬開発サポート、変更管理)
  • どの規制・ガイドラインに対応してきたか?(例:PMDA対応、ICH基準適応経験)
  • 社内外との調整力・リーダーシップを発揮した経験はあるか?

これらを整理することで、

  • 自分が外資系でアピールできる強み
  • 今後補強すべきスキル
    がクリアになります。

特に、外資系では「何をやったか」だけでなく「どのように成果を出したか」が重視されるため、

エピソードベースで棚卸しすることが重要です。

英語力ブラッシュアップの方法

英語力に不安がある場合でも、準備をすれば十分にキャッチアップ可能です。

おすすめのブラッシュアップ方法は次の通りです。

  • 英語メールの型を習得し、即レスできる練習をする
    (例:「結論→理由→依頼」の3段構成を意識)
  • 規制関連資料や治験プロトコールを英語で読む習慣をつける
    (業務で使う英語に慣れることが大切)
  • オンライン英会話で「業務英語」を短期集中トレーニング
    (フリートークより、薬事業務を想定したやり取りを練習)

完璧を目指す必要はありません。

**「伝える」「聞き取る」「読みこなす」**ことに重点を置いて、効率よく実践力を高めていきましょう。

外資系に強い転職エージェントを活用しよう

外資系薬事職への転職成功率を上げるには、外資系企業に強い転職エージェントの活用が不可欠です。

理由は、

  • 外資系特有の採用フロー(リファラル推薦、英語面接など)を熟知している
  • 非公開求人(特にグローバル薬事ポジション)を多数保有している
  • 応募企業ごとに必要な英語面接対策・職務経歴書のブラッシュアップができる
    ためです。

特に、薬事職はニッチな専門職のため、業界知識と外資転職ノウハウを兼ね備えたエージェント選びが転職成功の鍵になります。

外資系転職に強いおすすめエージェント3選

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外資系薬事職でキャリアを飛躍させるために

外資系薬事職は、キャリアアップ・年収アップを目指す方にとって、大きな飛躍のチャンスです。

グローバルな環境で自らの力を試し、専門性をさらに高めることができるポジションだからこそ、

次の一歩を踏み出すなら、確かなサポートと情報を味方につけることが重要です。

とはいえ、外資系企業ごとに求める人物像やカルチャー、働き方には違いがあり、

「どの企業が自分に合っているか」を見極めるのは簡単ではありません。

だからこそ、外資系転職に強い転職エージェントを活用して、

あなたの経験・希望にマッチする最適なキャリアを一緒に探しましょう。

最初の一歩は、未来を変える大きな一歩になります。

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ラクダ(外資系薬剤師×FP×国際唎酒師)
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外資系企業で働く薬剤師
ここまで読んでくださってありがとうございます。 私自身も「このままでいいのかな」と悩んだ末、3度の転職を経験しました。 キャリアに悩む薬剤師の方に、少しでもヒントや気づきを届けられたら嬉しいです。

キャリアの次の一歩に、確かな選択肢を。

「企業転職に興味はあるけど、何から始めたらいいか分からない」
そんな薬剤師の方へ。

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