薬剤師のための時間管理術|忙しくてもスキルアップできる5つの習慣

「毎日バタバタで、勉強する時間がない…」
そう感じている薬剤師は少なくありません。でも、キャリアアップや転職のためには、スキルアップの時間をどうにかして確保したいところ。
本記事では、仕事とプライベートの両立に追われながらも、着実にステップアップを果たしている薬剤師たちの“時間術”にフォーカス。
スキマ時間の使い方から習慣化のコツ、忙しい中でも実践できる学習スタイルまで、あなたの毎日に「学びの余白」を生み出すヒントをお届けします。
なぜ薬剤師こそ“時間管理力”が必要なのか?
長時間勤務やシフト制で勉強時間が確保しにくい
薬剤師の多くは、シフト勤務や長時間労働といった時間的な制約の中で働いています。日勤・夜勤のローテーション、突発的な対応、患者対応による業務の伸び…こうした状況では、「まとまった勉強時間を確保する」のが現実的に難しいもの。
だからこそ、**限られた時間をいかに“使いこなすか”**が、キャリアの伸びしろに直結します。5分・10分のスキマ時間であっても、意識して活用できる人が、確実に差をつけていきます。
業務だけではキャリアアップできない時代に
かつては、現場での経験を重ねることがそのまま評価につながる時代でした。しかし現在は、「+αのスキル」や「専門領域での強み」がなければ、転職や昇進の選択肢が限られてしまうのが現実です。
特に、製薬企業・CRO・外資系など企業への転職を考えている薬剤師にとっては、英語力やビジネススキル、医療情報のアップデートなど“現場外での学び”が欠かせません。限られた時間の中で学習・情報収集・自己投資をどう設計するかが、未来のキャリアを左右します。
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スキマ時間を活かす!忙しい薬剤師の時間活用術
通勤・昼休み・家事の合間を「学び時間」に変えるコツ
「まとまった時間が取れない」ことを理由に、学びを後回しにしてしまう薬剤師は少なくありません。ですが、実はスキマ時間の“総量”は1日で1時間以上にもなると言われています。
通勤中にポッドキャストで医療英語を聞いたり、昼休みに5分だけアプリでTOEIC問題を解いたり…。こうした細切れ時間の“積み重ね”が、将来のキャリアを変える第一歩になります。
コツは、「スキマ時間を見つける」のではなく、「あらかじめ使い道を決めておく」こと。習慣に組み込むだけで、学びのハードルはグッと下がります。
スマホアプリ&音声コンテンツの活用法
忙しい薬剤師にとって、“両手が空いていなくても学べる”のがスマホアプリや音声コンテンツの強みです。
- TOEIC対策アプリ(スタディサプリENGLISH/STUDYing)
- 医療系Podcast(CareNet Radioなど)
- YouTubeの要点動画(Schoo、グロービス学び放題 など)
音声なら通勤中・料理中・洗濯中でもOK。目や手を使わず「ながら学習」できる環境を整えることで、日常がそのまま学習時間に変わります。
おすすめの学習ルーチン例(朝5分/夜15分 など)
「1日30分学習」は理想でも、継続は難しい。そこでおすすめなのが、“小さな積み重ね”を仕組み化する学習ルーチンです。
- 朝の支度前に5分:英単語アプリを1セット
- 昼休みに5分:eラーニング講座を1単元だけ視聴
- 夜寝る前に15分:音声で要点復習 or スライド閲覧
ポイントは「やる内容」と「時間帯」を固定すること。考えずに“自動的に学べる”仕組みを作ると、三日坊主とは無縁になります。
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継続の鍵は「習慣化」と「目標設定」
週1目標とToDo管理で“やりっぱなし”を防ぐ
学習を続けるうえで多いのが、「始めたはいいけど、いつの間にかフェードアウトしてしまった…」というパターン。その原因の多くは**“ゴールのあいまいさ”と“進捗の見えなさ”**にあります。
対策として有効なのが、「週1単位」の小さな目標設定です。
- 「今週中にTOEIC模試1回分を終える」
- 「今週は医薬英語の動画3本を見る」
さらに、スマホのリマインダーやアプリ(NotionやGoogle ToDoなど)を使って**ToDoを“見える化”**することで、「何をすればいいかわからない」状態を防げます。
モチベーションを維持する仕組み(SNS記録/ご褒美制)
学習の継続には、「やる気」よりも**“やる気を維持する仕組み”**が重要です。
おすすめは2つ:
- X(旧Twitter)やInstagramで「#薬剤師の勉強垢」として記録投稿
- 「1週間続けたらお気に入りのコーヒーを飲む」など小さなご褒美制
こうした工夫は、孤独になりがちな学習を“誰かに見てもらう”ことで励みに変える仕掛け。自己肯定感も上がり、無理なく継続しやすくなります。
忙しい時期の“休んでも戻れる仕組み”をつくる
長期で継続するには、「学ばない時期があってもOK」とする柔軟さも大切です。
例えば:
- 学習ログをアプリで記録 → 1週間空いても「またここから」と再開しやすい
- 曜日固定で「学ばない日」もスケジュールに入れておく
“完璧に続ける”ことを前提にしないことで、「忙しくて3日空いた=もうダメだ…」という思考を防げます。“戻れる仕組み”があれば、途中離脱は減り、学びは長続きするのです。
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効率を上げるための“時間の棚卸し”テクニック
「やること/やらないこと」を整理するマトリクス法
時間管理において重要なのは、「やることを増やす」よりも**「やらないことを明確にする」こと**です。
そこで役立つのが、「時間の使い方を4象限に分けて棚卸し」する“時間マトリクス”。
重要度\緊急度 | 緊急かつ重要 | 重要だが緊急でない |
緊急だが重要でない | ||
重要でも緊急でもない |
自分の行動をこのマトリクスに当てはめてみることで、「今やってることは本当に必要か?」が見えてきます。
1週間のタイムログで“無意識の時間浪費”を見える化
忙しい人ほど、**「自分がどこに時間を使っているか分からない」**という状態に陥りがちです。
まずは1週間、簡単なメモやアプリで**「タイムログ」をつけてみましょう。**
例:
- 6:30〜7:00:スマホでSNS → 意外と30分使っている?
- 12:00〜13:00:昼食&動画視聴 → ここに学習の余地あり?
記録をすることで、「なんとなくの時間」が「資産に変えられる時間」へと変わります。
他人と比較しない、自分に合ったペース設計を
SNSなどで「◯ヶ月でTOEIC200点アップ!」といった投稿を見て、焦ってしまうこともあるかもしれません。
でも、薬剤師という仕事は時間も体力も消耗が大きいもの。だからこそ大切なのは、「自分にとって無理のないペースを見つける」ことです。
- 平日:1日10分でもOK
- 休日:30分だけでも確保できたら大成功
継続の鍵は「小さく始めて、やめないこと」。他人ではなく“昨日の自分”との比較で成長を見ていきましょう。
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忙しい中でも成果を出す薬剤師の実例
時間がない。疲れている。気力が続かない。
それでも――“工夫と継続”でスキルアップを実現している薬剤師たちがいます。
ここでは、実際に結果を出した3人の学習スタイルをご紹介します。
子育て中でもTOEICスコアアップした薬剤師の1日
30代・調剤薬局勤務・2児のママ薬剤師の例。
TOEICスコアを半年で545→725点まで伸ばした背景には、「家事の合間を活かす工夫」がありました。
- 朝食準備中:音声教材を流し聞き
- 昼寝タイム:スマホで10分だけアプリ学習
- 夜:子ども就寝後に15分だけ文法復習
「1日30分すら取れない日でも、ゼロにはしない」――その積み重ねが、キャリアを変える英語力に。
シフト勤務でも“月5時間”学習を確保した工夫
20代・病院薬剤師。日勤・夜勤が入り混じる生活の中でも、月5時間の学習時間をコンスタントに確保。
ポイントは「テンプレート化されたスキマ時間の活用」でした。
- 夜勤明け:帰宅後の“30分のクールダウン”を学習時間に
- 通勤中:1駅区間だけリスニングアプリ
- 休日:午前中に30分だけカフェで学ぶ習慣
「5時間なら、1日10分×30日で到達できる」――**“ハードルを下げる設計”**が継続の秘訣でした。
30代で企業転職を実現した“学び直し”実例
30代半ば・ドラッグストアから外資系CROへの転職を成功させた男性薬剤師の話。
キャリアの壁を感じ、「もう一度学び直す」と決意。
- ビジネススキル:グロービス学び放題を半年活用
- 英語力:STUDYingのTOEIC講座でスコア+200点
- 自己分析:エージェント面談で強みを可視化
結果、PV(ファーマコビジランス)職で年収120万円アップのオファーを獲得。
**「時間がないからこそ、“投資先”を絞る判断が冴えた」**という言葉が印象的でした。
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「忙しいからできない」を卒業する時間戦略
「できる範囲から始める」が一番の近道
「まとまった時間が取れないから無理」――そう思って学びを後回しにしていませんか?
実は、キャリアアップを実現している薬剤師の多くが“スキマ時間”の積み重ねで成果を出しています。
- 毎日10分でも「継続」は力になる
- 最初は音声学習やアプリでOK
- 完璧を目指すより「まずやること」が最優先
“できることを、できる時間で”が、未来の自分をつくります。
キャリアと向き合う時間を“先に確保”する発想へ
忙しい日々に流されると、「本当にやりたいこと」が置き去りになりがちです。
だからこそ、最初に“自分の未来のための時間”を確保しておくことが重要です。
- スケジュール帳に「学習時間」を先に書き込む
- 通勤・昼休みなどの“使える時間”を見つけておく
- 月に1度だけでも「キャリアを考える時間」を設定
このように、“時間を守る”のではなく“時間をつくる”視点に切り替えることで、学びは日常の一部になっていきます。
「忙しいからできない」は、もう卒業。
“忙しいからこそ、今始める”が、未来を変える一歩です。
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時間を変えれば、キャリアも変わる
「時間がない」—— それは、薬剤師だけでなく、すべての社会人に共通の悩みです。
けれど、“時間の使い方”を少し変えるだけで、キャリアの選択肢は大きく広がります。
- たった10分のスキマ時間が、TOEICスコアUPにつながる
- スマホでの学びが、次の転職を有利にする武器になる
- 忙しい毎日の中で、“自分の未来”と向き合う時間を持つことができる
大切なのは、「時間があるか」ではなく、「どう使うか」。
未来のキャリアを変える学びの第一歩、今日から始めてみませんか?
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