【FP解説】薬剤師が副業で年収+100万円を達成する5つの戦略

「手取りが増えず、教育費が不安…」——副業を始めて1年で+106万円を積み上げる方法を解説します。ポイントは
- 即金型でまず月8万円を確保
- 資産型で半年後に自動収入を上乗せ
- 税金・住民税を“会社にバレず”に処理
する三段構え。
本記事では、薬剤師の専門性を活かせる5つの副業を比較しながら、年間+100万円を達成する3モデルのシミュレーションとFP視点の節税術を解説します。
年収+100万円を実現する3つのモデル
「副業で年100万円って、本当に現実的なの?」——そう感じる薬剤師の方も多いでしょう。ですが、働き方に合った副業スタイルを選び、戦略的に組み合わせることで、無理なく実現可能です。
本章では、薬剤師に多い3つのワークスタイル別に、「どうやって年間+100万円を稼ぐか」を具体的にシミュレーションします。月ごとに均等に稼ぐ「安定型」、繁忙期にまとめて稼ぐ「スポット型」、時間をかけて自動収益化する「資産型ブログ」の3モデルを紹介します。
それぞれに向いている人の特徴や準備期間、報酬目安を明示しているので、自分にとって無理のないルートが選びやすくなるはずです。
【「やっぱり気になる薬剤師の年収。」】
年収が上がりにくい理由と、転職・昇進・副業という“年収アップの三本柱”を、薬剤師×FPの視点でやさしく解説。将来に向けて収入を見直したい方は、ぜひ参考にしてください。
毎月8.5万円×12か月の“安定型”
「毎月コンスタントに副収入を得たい」タイプに向いているのがこの安定型モデルです。月に約8.5万円稼げば、12か月で102万円となり、目標をクリアできます。
たとえば、単発派遣(1回1.5万円)を月4回、メディカルライティングを月3本(1本1万円)書くペースで達成可能です。本業の勤務が平日昼間であれば、土日や平日夜に数時間ずつ確保できるイメージです。
安定型のメリットは「予測しやすさ」と「ストレスの少なさ」。一方、空き時間を日常的に捻出できるかが成功のカギです。
毎月の可処分所得を増やして、教育費や老後資金に安定的に充てたい方に適しています。
繁忙期集中で一気に稼ぐ“スポット型”
「平日は忙しくて副業に手が回らないけど、季節的に時間が取れる時期がある」という方におすすめなのが、短期間で稼ぐスポット集中型です。
たとえば、3月〜5月の花粉症期や10月〜12月のワクチンシーズンに、単発派遣やオンライン指導を集中的に実施するモデルです。1日1.5万円×10日×2シーズン=30万円、加えて残りの9か月で月7.7千円稼げば100万円到達となります。
まとまった副収入を一気に得られる反面、体力・スケジュール管理力が求められます。ただ、年末調整・ふるさと納税の資金確保にも直結しやすく、ライフイベントに合わせた設計が可能です。
一時的に副業に全集中できる時期がある方は、このモデルを軸に計画すると効率的です。
資産型ブログで半年後に月8.5万円の“自動化型”
「今すぐお金にはならなくても、将来的に自動収入を作りたい」方には、ブログやアフィリエイトを活用した資産型モデルがおすすめです。
半年間は“種まき”として週2〜3記事の投稿を続け、Google検索流入からの広告収益や商品紹介報酬で月8.5万円を目指します。薬剤師の専門知識を活かした転職体験記、市販薬レビュー、育児と薬の使い方などが人気ジャンルです。
初期費用としてはサーバー代などで年間1〜2万円程度ですが、うまく軌道に乗れば放っておいても収入が入る状態に育ちます。
「将来的に時短勤務や独立も視野に入れている」「SNSやライティングが好き」という方は、このモデルで“収益の柱”を育てておくのが賢明です。
【転職や昇給が難しいと感じたら、副業という選択肢もあります】
薬剤師に人気の副業17選と、始め方・税金対策までを実践的に解説。キャリアに新しい可能性を加えるヒントを、こちらにまとめました。
薬剤師の副業完全ガイド|+5万円を目指す実践17選と税金対策
【厳選5選】薬剤師に最適な副業アイデア
「薬剤師にも副業ってできるの?」——時間・スキル・法律などの不安から、そう感じる方も多いかもしれません。ですが、実際には薬剤師の知識や国家資格を活かせる副業は数多く存在します。
本章では、特に年収+100万円を目指す薬剤師に適した5つの副業を厳選して紹介します。どれも筆者自身や現場の薬剤師が取り組んで成果を出しているものばかりです。
選定基準は、「収益性」「スキマ時間活用」「バレにくさ」「スキル活用度」の4点。ライフスタイルに合わせて選べるよう、それぞれの収入目安・必要スキル・準備時間も具体的に解説します。
さらに詳しく他の選択肢も知りたい方は、【関連記事リンク:薬剤師在宅副業17選(網羅版)】も参考にしてください。
単発派遣(ワクチン・健診)
「今すぐ収入を増やしたい」薬剤師にとって、単発派遣は最も即効性の高い副業です。健診・予防接種・学校薬剤師補助など、1回4〜6時間で1万5,000〜2万円の案件が主流です。
特にワクチン接種会場は“未経験OK”の案件も多く、土日や有休を活用すれば月3〜4回の勤務で月収5万円前後が見込めます。年2回の繁忙期(春・秋)に集中すれば、年100万円も十分現実的です。
注意点は「早い者勝ち」で埋まってしまう点と、応募・登録のフローがやや面倒な点。複数の派遣会社に登録しておくのが鉄則です。
「スキマ時間の即金収入」として、まず検討すべき選択肢のひとつです。
オンライン服薬指導
「在宅で働きたい」「本業と同じスキルを活かしたい」方には、オンライン服薬指導が有力です。1件あたり1,000~1,500円、1日3〜5件こなせば月収5万円〜8万円も可能です。
厚労省の規制緩和を背景に、オンライン診療とあわせて需要が急増中。薬局やプラットフォームに登録し、研修を受けることで勤務可能となります。特に夜間や休日対応が可能な薬剤師は重宝されます。
必要なのは、通信機器と患者対応スキル、そして基本的なITリテラシー。報酬が振り込まれるまでのサイクルはやや長めですが、継続案件として安定しやすい点が魅力です。
本業と副業を“分けずに活かす”柔軟な働き方として注目されています。
メディカルライティング
「書くことが苦でない」「情報収集が得意」という薬剤師におすすめなのが、メディカルライティングです。患者向けの医療解説記事、薬剤師向けの業界コラム、医療広告チェックなど案件の幅は広く、1記事5,000〜15,000円の報酬も十分可能です。
経験者が有利な分野ではありますが、初学者向けの講座やライティング研修も存在します。薬機法やエビデンスを正しく扱える薬剤師は、信頼性の高い執筆者として重宝されます。
副収入+キャリアアップを同時に狙いたい方にとっては、育てがいのある副業です。納期と品質管理さえクリアできれば、在宅で継続的な収入が得られます。
副業から本業化する人も増えており、「書く力」で自分の市場価値を高めたい方には特に有望です。
医薬翻訳・英文添削
「英語が得意」「論文を読むのが苦ではない」という方には、医薬翻訳や英文添削の副業が適しています。医療論文・申請文書・学会資料など、専門性の高い文書が多く、1案件で5,000〜20,000円程度の報酬も可能です。
特にTOEIC800点以上や英検準1級レベルの読解力がある薬剤師であれば、他職種との差別化が図れます。副業初心者向けの案件もあるため、まずはクラウド翻訳サービスやエージェントに登録して実績を積むとよいでしょう。
英語+薬の知識を活かせる点で、非常に希少価値の高い副業です。
ブログ×アフィリエイト
「時間はかかっても、自動収益を育てたい」薬剤師には、ブログとアフィリエイトの組み合わせが有効です。収益化までに6〜12か月を要しますが、軌道に乗れば月5〜10万円の継続収入が見込めます。
テーマは「市販薬レビュー」「転職体験」「育児と薬の使い方」など、薬剤師だからこその切り口が強み。初期費用は月1,000〜2,000円程度で、サーバー契約とWordPress導入が主な準備です。
SNSやSEOを学びながら、記事を積み上げることで「個人メディア」としての価値が高まっていきます。将来的にライター・講師業・コンサル業への展開も期待できます。
本業に縛られない“資産型の副業”を育てたい方には最適な選択肢です。
注意: 健康に関するキーワードはGoogleなどの検索エンジンで個人サイトは表示されにくい仕様です。詳しくはYMYLについてご参照ください。
収入実績と費用対効果の徹底比較
「副業で本当に年収+100万円になるの?」——多くの薬剤師が最も気になるのは、時間と労力に見合うリターンがあるかどうかです。
収入金額だけで副業を選ぶと、実際には継続が難しかったり、コスパが悪かったりするケースもあります。そこで重要なのが“ROI(投資対効果)”という視点です。
この章では、筆者自身の実績を含めた「副業別の時間・費用・報酬」の比較表と、12か月の実収益推移グラフをもとに、どの副業が時間対効果に優れているかを定量的に検証していきます。
読者のライフスタイルや収益目標に合わせて、最適な副業選びをサポートする内容になっています。
関連記事リンク案:副業収益アップの時間管理術
副業別:必要時間・初期投資・ROI比較表
「収入の高さ=良い副業」とは限りません。短時間で成果が出るもの、初期費用がかからないもの、長期で伸びるものなど、軸はさまざまです。以下に代表的な5つの副業を比較しました。
副業名 | 月間目安収益 | 週あたり作業時間 | 初期投資 | ROI(費用対効果) |
単発派遣 | 5〜8万円 | 6〜8時間 | 0円 | ◎(即金&安定) |
オンライン服薬指導 | 4〜7万円 | 5〜7時間 | 0円 | ◎(継続案件多数) |
メディカルライティング | 3〜6万円 | 6〜10時間 | 数千円 | ○(育成型) |
医薬翻訳・英文添削 | 3〜8万円 | 8〜12時間 | 数千〜1万円 | ○(高単価型) |
ブログ×アフィリエイト | 0〜10万円(※) | 5〜10時間 | 1〜2万円 | △(中長期型) |
※ブログは軌道に乗るまでに時間がかかりますが、月10万円超も可能。
ROIの観点では、派遣・服薬指導の即金型が高評価。一方、メディア型は“収入が出るまで”を耐えられるかが鍵となります。
実データ公開:私の12か月収益推移グラフ
「理屈は分かったけど、実際にいくら稼げたの?」——ここでは、筆者自身が副業を始めてから1年後からの1年間でどのように収益が積み上がったか、実データをもとに紹介します。
【例:筆者の実収益グラフ(概算)】
- 13か月目:ブログ×アフィリエイト報酬 → 10,000円
- 14か月目:メディカルライティング2件+金融系ライティング2件+ブログ×アフィリエイト報酬 → 29,000円
- 15か月目:メディカルライティング3件+金融系ライティング4件+ブログ×アフィリエイト報酬 → 56,000円
- 16〜18か月目:メディカルライティング3件+金融系ライティング4件+ブログ×アフィリエイト報酬 → 56,000円 → 月収 6〜7万円
- 19〜21か月目:ライティング継続+ブログ継続→ 月収 8万円前後
- 22〜24か月目:ライティング継続+ブログ継続 → 月収 11万円(累計86万円達成)
私は臨床経験がないので単発派遣やオンライン服薬指導といった即金性の高い副業ができず、またメディカルライティングは企業からオファーを受けるまでは存在自体を知らなかったので初動に時間がかかりました。ブログ自体も独学でスタートしたため、最初の1年間は読んでもらうだけで満足していました。私の場合は100万円までは届きませんでしたが、オンライン服薬指導などが可能であれば手が届いたと考えています。
まずは即金型で実績と資金を確保し、余力を資産型に回すハイブリッド戦略が、薬剤師副業では最も現実的なアプローチといえるでしょう。
バレずに続ける税金・社会保険対策
「副業をしていることが職場にバレたらどうしよう…」——この不安は、副業に踏み出せない薬剤師の大きなハードルのひとつです。特に公立病院や調剤チェーン勤務の方は、就業規則や周囲の目が気になるケースも少なくありません。
実際、副業が会社に知られる主な原因は“税金処理のミス”です。きちんと確定申告をしていても、住民税や社会保険の通知からバレてしまうことがあります。
この章では、年間20万円超の副業所得が発生した際の正しい申告方法や、住民税を自分で納付する“普通徴収”の設定手順など、バレない副業継続のために必要な税・保険の手続きを解説します。
正しい知識があれば、安心して副業を続けられます。詳細は【関連記事リンク:薬剤師の副業税金完全ガイド】も参考にしてください。
副業20万円超えたら?確定申告早見表
「副業で年間いくら稼いだら申告が必要?」という疑問はよくあるものです。給与所得者(本業あり)の場合、副業による所得(=収入−経費)が年間20万円を超えたら、確定申告が必要になります。
たとえば、ライティング報酬30万円を得て、パソコンや通信費で10万円を経費として差し引いた場合、所得は20万円。これを超えたら、確定申告を忘れると脱税リスクとなります。
申告方法は、国税庁のe-Taxを使えば自宅からでも完結可能。副業の種類や支払い方法(源泉徴収の有無)に応じて、提出書類や計算方法が変わるので注意が必要です。
不安な場合は、税理士に1回だけスポット相談しておくと、トラブルを未然に防げます。副業が継続的になるなら、毎年の帳簿整理や経費計上も見越して準備しましょう。
住民税“普通徴収”で会社バレを防ぐ手順
「副業が会社にバレる最大の原因」は、住民税の通知です。本業の給与に副業収入を合算されると、住民税額が異常に高くなり、給与担当者に気づかれてしまうケースがあります。
これを回避するには、確定申告書の住民税申告欄で“自分で納付(普通徴収)”を選択するのが鉄則です。これにより、副業分の住民税は自宅に納付書が届き、会社の給与には影響しません。
ただし一部自治体では、普通徴収を選んでも自動的に特別徴収(給与天引き)に戻されてしまうことがあります。その場合は、確定申告後に市区町村の税務課へ電話で確認し、「副業分は普通徴収を希望」と伝えるのが有効です。
このひと手間だけで、副業が会社に伝わるリスクを大きく減らすことができます。手続きは簡単ですが、毎年必ず行うことが大切です。安心して副収入を得たい方は、まずここから対策を始めましょう。
【「老後や住宅ローン、子どもの教育費…薬剤師のライフプラン、これで大丈夫?」】
そんな不安に向き合い、年収・家計・貯金目安までをわかりやすく解説。FP視点で“転職後の暮らし”まで考えたい方におすすめです。
薬剤師のライフプラン完全ガイド|家計・貯金・将来設計をFP視点で整理
まとめ&次の一歩
「本当に年収+100万円、達成できるのかな…?」——そう思いながらこの記事を読んでくださった方も、今は副業に対する不安が少し和らいでいるかもしれません。
ここまで、薬剤師に最適な副業5選をはじめ、3つの収益モデル(安定型・スポット型・資産型)や、費用対効果の比較、税金・住民税のリスク対策まで、数字と実例をもとに具体的に解説してきました。
重要なのは、「副業は特別なスキルが必要な人だけのものではない」ということです。薬剤師の知識や信頼性は、すでに価値ある“資産”。あとは、ライフスタイルに合った副業を選び、正しく始めるだけです。
ただし、行動する前に「自分に合った副業のタイプ」を把握することで、成功率は格段に上がります。
副業で人生の選択肢を広げたい方は、まずは“今の自分に合った第一歩”を、ここから踏み出してみてください。
副業初心者のためのステップ講座もあわせて活用を
「何をすればいいかはわかったけど、結局どう始めたらいいの?」という方向けに、【関連記事リンク:副業初心者ステップ講座】もご用意しています。
ここでは、副業の始め方を「1週目〜4週目」のステップに分けて解説し、最初の1か月で確実に初収益に到達するためのロードマップを提供しています。登録すべきサービス、使うべき時間、避けるべきリスクまで網羅しているので、迷いなく動き出せます。
副業は情報だけではなく、“行動すること”が収益につながります。ぜひこの機会に、自分の未来に向けて一歩を踏み出してみてください。
【キャリアを広げたい薬剤師のために、代表的な5つのキャリアアップルートを実例つきで解説】
必要なスキルや年収に加え、FP視点で見た「投資効率の良い成長戦略」も紹介しています。将来の選択肢を整理したい方は、まずこちらをチェックしてください。
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