薬剤師が目指せるIT×医療企業10選|未経験OKの転職先も紹介

「デジタル医療の時代に、薬剤師の新たな活躍の場が広がっている」
そんな話を聞いても、どこで働けるのか、未経験でも挑戦できるのか…わからないことだらけですよね。
この記事では、薬剤師としての専門性を活かしながら、IT・医療テック業界に転職できる具体的な企業10社を厳選してご紹介します。
“薬剤師のまま変われる”キャリアの可能性を、一緒に見つけてみませんか?
薬剤師がIT×医療企業で活躍できる理由
医療現場の知識が開発・企画に求められている
医療IT企業やヘルステックスタートアップでは、現場目線でのフィードバックがますます重要視されています。どれほど優れたシステムでも、現場のニーズに合っていなければ、現場に“刺さらない”からです。
そのとき力を発揮するのが、薬剤師のあなたです。
例えば、こんなシーンが実際にあります。
- 電子薬歴システムのUX設計に、服薬指導の流れを理解している人材が関与
- 医療アプリの文言に違和感を覚えた薬剤師が、添付文書ベースで校正
- RWDを扱うプロジェクトで「この項目ではバイアスが出る」と助言
こうした場面で、**“現場を知っている人間の言葉”**が、プロダクトを大きく変えるのです。
それが、医療IT企業で薬剤師が求められる本質的な理由の一つです。
「薬剤師×デジタル人材」への期待の高まり
デジタルヘルスの拡大とともに、「薬剤師の新しい形」が求められています。
- 開発チームと医療者の“翻訳役”
- 専門性を保ちながら、テクノロジーに明るい存在
- 安全性・倫理性を担保できる“内部監修者”
こうしたポジションを担える人材は限られており、薬剤師+デジタルスキルという組み合わせはまさに“希少価値の高い人材”として見られています。
未経験でも、これまでの知識と視点が**“応用可能な強み”**になる。
そんな可能性が、あなたの中に眠っています。
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企業選定のポイントと前提知識
「製薬」「医療スタートアップ」「SaaS系」などの分類
医療ITといっても、その中身は多種多様です。
“業界構造”を把握しておくことが、迷わず企業を選ぶための第一歩です。
まずは大まかに以下のように分類してみましょう。
種類 | 特徴 | 薬剤師が関われる職種例 |
製薬系IT部門 | 伝統産業×DX推進。安定性あり | データ分析、薬事IT、MA支援 |
医療スタートアップ | スピード感と変化に富む | カスタマーサクセス、CS、QA |
SaaS・プロダクト企業 | 調剤システムや電子薬歴など | サポート、UX改善、営業支援 |
「調剤から離れても医療に関わりたい」
「業界を変える側に回りたい」
そんな想いがある方にとっては、スタートアップやSaaS領域が意外なほどしっくりくるかもしれません。
自分に合った職種(例:監修、カスタマーサクセス、QA、企画)を知る
薬剤師がIT×医療企業で活かせる職種には、以下のような選択肢があります。
- 監修・編集職:添付文書のレビュー、薬機法チェックなど
- カスタマーサクセス(CS):システム導入後の薬局フォローや問い合わせ対応
- QA・品質管理:医療サービスに求められる安全性を担保
- 企画・UX:現場目線からサービス改善に貢献
ここで大切なのは、**“適性”ではなく“親和性”**です。
未経験でも、今のあなたの業務経験が“そのまま価値になる”職種が、確実に存在します。
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薬剤師が目指せるIT×医療企業10選
デジタルヘルスの発展に伴い、薬剤師が活躍できるIT企業も急増しています。ここでは、薬剤師が実際に参画しやすく、未経験からでも挑戦可能な企業を10社厳選し、【事業内容】【活躍可能な職種】【未経験可】の3軸で比較しました。
下記の表を参考に、自分の経験や志向に合った企業を見つけてみてください。
企業名 | 事業内容 | 薬剤師が活躍できる職種 | 未経験可 |
エムスリー株式会社 | 医療従事者向け情報・マーケ支援 | データ分析、MA企画 | ◎ |
メディカルノート株式会社 | 医療情報プラットフォーム運営 | コンテンツ監修、記事企画 | ◎ |
ヘルスケアテクノロジーズ(HELPO) | オンライン健康相談アプリ「HELPO」提供 | 健康相談、記事執筆 | ◎ |
CureApp株式会社 | 処方アプリの開発と臨床研究支援 | 薬事、治験支援、開発企画 | ◯ |
株式会社メドレー | オンライン診療・医療情報サイト | 監修、CS、プロダクト企画 | ◎ |
株式会社Ubie | AI問診・医療UI開発 | 問診設計、品質改善 | ◯ |
株式会社MICIN | オンライン診療・電子処方 | 診療支援、UI監修 | ◯ |
メディカルシステムネットワーク | 医薬品流通・情報システム提供 | 流通設計、DB管理 | ◯ |
株式会社メディセオ | 医薬品卸・ITシステム開発 | システム提案、導入支援 | ◯ |
株式会社ファーマクラウド | 電子薬歴クラウドシステム | ユーザーサポート、UX改善 | ◎ |
※企業詳細は随時変動するため、最新の採用情報は各社公式HPをご確認ください。
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転職に向けた準備ステップ
転職は「思い立ったが吉日」ではありますが、事前の準備こそが“納得いく選択”への近道です。特にIT×医療という変化の大きい業界では、「情報をどう集めるか」「自分をどう整理するか」が成功の鍵となります。
求人の探し方(企業採用ページ、エージェント経由)
まず取り組みたいのは、「どんな求人があるのか」を広く知ること。
- 企業の公式採用ページ:ポジションの詳細、カルチャー、働き方がわかる
- 転職エージェント経由:未公開求人・条件交渉・職務経歴書の添削サポートなど、独自の支援が得られる
とくに医療ITやヘルステック分野では、「薬剤師の経験を歓迎」と明記されていなくても、エージェント経由で評価されることが多いため、情報網の広さがチャンスに直結します。
自分の強みの棚卸しと、転職書類の準備
次に、「どんな自分が、どこで活躍できそうか?」を言語化しましょう。
- 現場経験の棚卸し:「疾患領域の理解」「患者対応力」「薬機法の知識」など
- スキル・資格の整理:「ITパスポート」「Python基礎」「英語リテラシー」など
- 書類の準備:「志望理由に“医療×IT”視点を加える」と説得力UP
あえて完璧を目指す必要はありません。“いまの自分にある強み”を明文化するだけでも、大きな一歩です。
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おわりに
未来をひらくための一歩を
薬剤師としての経験は、“これからの医療”にこそ活きる武器です。
業務の正確さ、患者視点、薬機法や安全性に対する感度——
それらすべてが、医療テックの現場で求められています。
「現場以外で働くなんて想像できなかった」
そう語っていた薬剤師が、今では医療×ITの最前線で
アプリ開発、ユーザーサポート、AIプロジェクトに関わっています。
少しでも「自分も…」と感じたなら、
その直感はきっと、次のキャリアの扉をノックしています。
まずは、“薬剤師を理解してくれる転職のプロ”に
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