薬剤師の企業転職に使える履歴書の書き方|20例分析の下書きテンプレート付き

「Wordで履歴書を作ってもいいの?」「志望動機ってどう書けばいいんだろう?」
初めて企業への転職に挑む薬剤師の方なら、誰もが一度はつまずく履歴書作成。
本記事では、実際の履歴書20例を分析し、**「企業が見ているポイント」や「よくある失敗」**をもとに、薬剤師に特化した記入のコツを整理しました。
すぐに使える下書き見本も用意していますので、これから履歴書を作る方も、すでに一度書いた方も、自信を持って提出できる一枚に仕上げましょう。
薬剤師が企業転職する際の履歴書、基本ルールと注意点
企業へ転職する際の第一関門、それが「履歴書」。
とくに初めて企業へ転職する薬剤師の方にとっては、「手書きじゃないと失礼?」「形式は何が正解?」といった不安がつきものです。
この章では、実際に製薬企業・医療機器メーカー・CROなどに転職した薬剤師の傾向をもとに、履歴書作成の基本と失敗しないポイントを解説します。
手書きとWord、どちらが正解?
結論から言うと、企業転職ではWord(もしくはPDF)形式が標準です。
調剤薬局や病院では手書きが好まれることもありますが、企業では「データで管理できる履歴書」が求められます。
Word形式が選ばれる理由:
- 転職エージェントとの添削・修正のやりとりがしやすい
- 企業側もデジタルで一元管理していることが多い
- 手書き=気持ちがこもっているとは限らず、むしろ「非効率」と見なされることも
Word形式で作成し、最終的にPDFに変換して提出するのが最も無難かつ好印象です。
関連記事で深掘り:
履歴書は手書きNG?スマホ写真でもOK?
履歴書の形式・サイズ・提出方法の基本
薬剤師の企業転職では、以下のような「形式・提出ルール」が押さえどころです:
【履歴書の形式】
- サイズ: A4サイズ(1枚 or 両面印刷)
- フォーマット: 一般的なJIS規格でもOKだが、企業職種に合わせて自由記載欄が広めなものが望ましい
- 記入方法: Wordで作成 → PDFで提出
【提出方法】
- メール送付 or Webアップロード: 転職エージェント経由なら、アップロードリンクが用意されている場合が多い
- 手渡し提出が必要な場合: 面談時に印刷(写真貼付あり)+クリアファイルで持参がマナー
【履歴書に書くべき情報】
企業向け履歴書では、趣味・特技や本人希望欄も軽視できません。
実際に採用担当がチェックするポイントを一覧化した、以下のテンプレートも参考にしてください:
▶︎ 表形式でまとめた:
薬剤師の履歴書に「必ず書くべき項目」と記載例一覧はこちら
関連記事でさらに詳しく:
薬剤師向け職務経歴書の書き方
履歴書に必ず書くべき項目・任意の項目とは?
履歴書には「書かなければならない項目」と「書いても書かなくてもいい項目」が混在しています。
しかし、企業転職では“どの項目をどこまで丁寧に書いているか”が、意外と重要な評価ポイントになります。
特に薬剤師から企業へキャリアチェンジする場合、応募者が“書類作成にどれほどビジネス慣れしているか”を企業は自然と見ています。
必須項目/推奨項目/状況に応じて書く項目の違い
以下の表では、20本の薬剤師向け履歴書テンプレートを分析し、「書くべきかどうか」の3段階分類と記入例・注意点を整理しました。
履歴書を今から作る方も、すでに書いた方も、このチェックリストで見落としがないか確認してください。
履歴書チェックリスト|記入例と注意点
✓ 日付
【記入例】2025年4月23日
【ポイント】書類提出日を記載。履歴書全体で和暦・西暦を統一する。
✓ 氏名
【記入例】山田 太郎(やまだ たろう)
【ポイント】フルネームで、ふりがなはひらがなで記載。
✓ 生年月日・年齢
【記入例】1992年5月10日(満32歳)
【ポイント】履歴書作成時点の正確な年齢を併記。
✓ 住所・連絡先
【記入例】〒123-4567 東京都港区〇〇1-2-3 山田ビル101
090-1234-5678
yamada.taro@example.com
【ポイント】郵便番号、都道府県からの住所、連絡が取れる電話・メールを記載。
✓ 写真
【記入例】スーツ着用で笑顔、背景は白、3ヶ月以内に撮影
【ポイント】清潔感・信頼感を与える写真を使用。サイズ・貼付位置も正確に。
✓ 学歴・職歴
【記入例】
2011年3月 ○○高等学校 卒業
2017年3月 ○○大学 薬学部 卒業
2017年4月 ○○薬局 入社
2023年3月 ○○病院薬剤部 入職(現職)
【ポイント】最終学歴から記載。年月・正式名称を使い、略称は避ける。
✓ 免許・資格
【記入例】2017年3月 薬剤師免許 取得(第123456号)
【ポイント】正式名称と取得年月を記載。国家資格は番号があれば併記。
✓ 志望動機
【記入例】調剤薬局で培った服薬指導力を活かし、貴社製品の適正使用推進に貢献したく志望しました。特に貴社のオンコロジー領域に魅力を感じております。
【ポイント】企業の特徴と自分の経験をどう結びつけるかがカギ。
✓ 本人希望欄
【記入例】貴社の規定に従います。
【ポイント】特に希望がない場合はこの表現がベター。あっても簡潔に。
✓ 自己PR
【記入例】病院薬剤師としてチーム医療に貢献してきました。医師・看護師との連携で緊急時の医薬品供給体制を整備し、業務効率化を実現しました。
【ポイント】具体的な行動・成果・応募先での活かし方を含める。
✓ 特技・趣味
【記入例】趣味:ロードバイク(休日に50km以上走行)
特技:薬剤情報のデータ整理(エクセル活用)
【ポイント】人柄やスキルが伝わる内容に。抽象的すぎないよう注意。
✓ 長所・短所
【記入例】長所:丁寧で几帳面な仕事ぶり。
短所:慎重すぎて時間がかかることがあるが、優先順位を意識して改善中。
【ポイント】短所も改善の工夫を添えて前向きに表現。
✓ 通勤時間
【記入例】約40分
【ポイント】実際の通勤想定時間を明確に。
✓ 扶養家族数
【記入例】2人(配偶者、子1人)
【ポイント】正確な人数のみを記載。
✓ 配偶者の有無
【記入例】有
【ポイント】「有」または「無」で明記。
✓ 配偶者の扶養義務
【記入例】有
【ポイント】会社判断に関わるため正確に記載。
✓ 性別
【記入例】男
【ポイント】任意記載。書く場合はシンプルに。
✓ 賞罰
【記入例】なし
【ポイント】「なし」と明記。ある場合は事実のみ簡潔に。
✓ 研究・ゼミ内容
【記入例】卒業研究:薬用植物における有効成分の抽出と作用比較
【ポイント】研究職希望者は具体的に、一般職希望なら簡潔に。
✓ 学業以外の取り組み
【記入例】薬学部学生会で副代表を務め、学生間の意見集約とイベント企画を行いました。
【ポイント】リーダーシップや人間関係のスキルを伝えられる内容に。
✓ 希望職種・勤務地
【記入例】希望職種:メディカルアフェアーズ
勤務地:首都圏(東京・神奈川)
【ポイント】希望がある場合は具体的に。柔軟性も添えると好印象。
企業側が注目しているポイントとは?
企業の採用担当者は、履歴書の内容だけでなく、「読みやすさ」「丁寧さ」「情報の取捨選択力」も見ています。
特に注目されるのは以下のようなポイントです:
- 志望動機が「その企業ならでは」になっているか
→ 汎用的すぎる志望動機は印象が弱くなりがち - 自己PRに数字・エピソードが含まれているか
→ 成果やプロセスの説明ができる人材=ビジネススキルありと判断される - 希望欄が“ただの空欄”で終わっていないか
→ 「貴社の規定に従います」など最低限のビジネスマナーがあるかを確認される
履歴書とは単なるフォーマットではなく、「あなたの姿勢・論理力・ビジネス理解」を見せるプレゼン資料でもあります。
関連記事でさらに深掘り:
薬剤師の履歴書で落ちる理由と改善例
記載例つき!志望動機・自己PRの下書きテンプレと書き方
履歴書における「志望動機」と「自己PR」は、採用担当者が最も重視するポイントです。
ところが、病院や薬局での業務経験しかない薬剤師の方にとっては、「何を書けばいいのかわからない」と悩むケースが非常に多く見られます。
ここでは、20本の履歴書記載例を分析し、誰でも“下書きから始められるテンプレート”と、職種ごとの志望動機例をまとめました。
ぜひご自身の履歴書にアレンジして活用してください。
STAR法を使った自己PRの構成
STAR法とは:
「Situation(状況)」「Task(課題)」「Action(行動)」「Result(成果)」の頭文字を取った、自己PRや面接回答でよく使われるフレームワークです。
薬剤師の自己PRに応用するなら?
例文(病院薬剤師 → 医療機器企業の場合)
- S(状況):急性期病棟における薬剤業務に携わる中で、医師との連携不足による投薬ミスリスクが課題でした。
- T(課題):誤投薬を防ぐために、多職種間での情報共有プロセスを改善する必要がありました。
- A(行動):ICTカンファレンスを週1回に増やし、処方提案や副作用管理をデータ化してチーム共有しました。
- R(結果):副作用報告件数が20%減少し、病棟全体の業務効率も向上しました。
このように、単なる「私は○○が得意です」という表現ではなく、「どんな状況でどう動いたか」を含めると、企業の採用担当者に伝わるPRになります。
職種別の志望動機(MR、MA、CRAなど)
履歴書の志望動機は、「なぜこの企業?」「なぜこの職種?」に答える内容であることが重要です。
以下は、薬剤師に人気のある企業職種ごとの記載例です。
■ MR(製薬企業)
「これまで調剤薬局で患者様の服薬管理に携わってきた経験を活かし、貴社のMR職として医療従事者への適切な情報提供に貢献したく志望しました。生活習慣病領域に強みを持つ貴社であれば、地域医療に広く役立てると考えております。」
■ MA(メディカルアフェアーズ)
「病院薬剤師として培ってきたEBMに基づく評価力や、学会・論文から情報を収集する力を活かし、製品の科学的価値を高める活動に携わりたく、メディカルアフェアーズ職を志望しました。アカデミアとの橋渡し役として貢献したいと考えております。」
■ CRA(CRO)
「病棟での治験薬管理経験を活かし、臨床試験の品質管理やデータ整合性の確保に貢献したいと考えています。CRA職は治験現場を支える重要な役割であり、チームワークと丁寧さを重視する自分の強みを活かせると確信しております。」
関連記事でさらに深掘り:
薬剤師の志望動機、企業別の例文まとめ
履歴書の添削サポートがある転職エージェント3選
履歴書の完成度は、転職活動の“第一印象”を決める大きな要素です。
特に初めて企業へ転職する薬剤師にとっては、Wordテンプレートがあっても「本当にこれで合っているのか?」という不安がつきもの。
そんな時に心強いのが、履歴書の添削や記載アドバイスを無料で行ってくれる転職エージェントの存在です。
ここでは、企業転職に強く、履歴書支援の質が高い3社を紹介します。
マイナビ薬剤師|添削+面談サポートが丁寧
特徴:
- 応募先に合わせた志望動機・自己PRのブラッシュアップが可能
- キャリアアドバイザーが「採用側の視点」を踏まえてアドバイス
- 面接練習や模擬質問もあり、「履歴書→面接」まで一貫支援
こんな人におすすめ:
- 初めての企業転職で、履歴書の書き方に自信がない方
- 自分の経験が企業でどう評価されるか不安な方
【関連記事リンク】マイナビ薬剤師の活用法と企業転職への使い方
ファルマスタッフ|企業ごとの傾向を反映した添削
特徴:
- 製薬企業・医療機器・CROなど企業ごとの選考傾向に詳しい
- 担当コンサルタントが業界に精通しており、NGパターンの回避も可能
- 手書き時代から対応してきた豊富な知見あり
こんな人におすすめ:
- 応募する企業がすでに決まっていて、ピンポイントで履歴書を調整したい方
- 薬剤師としての専門性をどう言語化するか悩んでいる方
【関連記事リンク】ファルマスタッフは企業転職に使える?
doda|スカウト活用とテンプレ併用で時短転職も
特徴:
- Web履歴書テンプレートの自動生成機能あり
- 作成した内容でそのままスカウト登録→オファー獲得へつながる設計
- キャリアアドバイザーによるブラッシュアップも対応可
こんな人におすすめ:
- スキマ時間で効率よく転職活動を進めたい方
- スカウト型転職に興味があり、履歴書を「戦略的に」使いたい方
【関連記事リンク】dodaスカウトで年収1,000万円を狙うには
関連記事で全体比較:
薬剤師向け転職エージェントの比較一覧
キャリアの“第一印象”は、履歴書から始まります
履歴書は、単なる応募書類ではありません。
それは、あなたのキャリアに対する姿勢や、企業に対する理解度、そしてこれからの「伸びしろ」を伝える、大切なプレゼン資料です。
だからこそ、「この書き方でいいのかな…」という小さな不安が、結果を左右することもあるのです。
プロの視点で“自分では気づけない改善点”が見える
履歴書のプロである転職エージェントのキャリアアドバイザーなら、あなたの経歴を整理しながら、企業が求めている表現へとブラッシュアップしてくれます。
しかも、多くのエージェントは無料で添削・面談サポートを提供しています。
- 志望動機に深みが足りない
- 自己PRが抽象的すぎる
- 医療機関から企業への文脈がつながっていない
…そんな不安も、プロのサポートでクリアに。
はじめての企業転職でも、安心して前に進める
転職活動において「履歴書が不安だから後回しにしている」という方は、少なくありません。
けれど、履歴書を整えた瞬間から、「次の一歩を踏み出すスイッチ」が入ります。
このサイトでは、履歴書の添削サポートが手厚い転職エージェントを厳選して紹介しています。
ぜひ以下から、自分に合ったサービスを選んで、キャリアの可能性を広げてください。
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