【体験談】外資系医療メーカーで8年働いて見えた“社内カルチャー”|年末イベントのリアル

「華やかすぎて、外資系は自分には無理かも…」
実は私も最初はそう思っていました。けれど、世界的な外資系医療機器メーカーに8年以上勤めてきた今、そうしたイメージは“誤解だった”と感じています。
本記事では、ジョエル・ロブションで開かれた2度目の年末会食を通じて、外資系の職場文化やイベントの雰囲気、そして「なぜ私でもなじめたか」をリアルにお届けします。
はじめまして、筆者のラクダです。以下の経験から企業で働く薬剤師の実態と効果的な転職方法を紹介するためにブログを運営しています。
- 2010年から14年以上企業で働いている薬剤師
- エージェントを利用して就職・転職した経験を持ち、今も5個以上のサイトに登録し、3名以上のエージェントと繋がっている
- 転職によって年収を100万円以上UPした経験がある

年末イベントに参加するまでの経緯
社内からの案内メールと、同僚たちの反応

12月初旬、社内メールに届いたのは、年末イベントの開催通知でした。差出人は社長秘書。件名はシンプルに「Year-End Party Invitation」。
内容を開くと、**開催場所は「ジョエル・ロブション」**とあり、「あ、今年もこの季節が来たな」と少し緊張が走ったのを覚えています。
同僚の間でも、「またロブションか!」「今年はどの部署がスピーチするんだろう?」とちょっとした話題に。中には「新入社員は驚くだろうね」と笑い合うベテラン社員の姿もあり、外資系らしい“毎年恒例”のイベント文化を感じました。
個人的には、今年で2回目の参加。初めてのときは正直“浮かないか”と不安もありましたが、今回は少し余裕を持って出席の返事をすることができました。
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「またロブション?」と驚いた“2回目”の会場に思ったこと

フレンチの名店として名高いジョエル・ロブション。初回参加のときは、「本当にここで会社のイベント?」と疑ったほどの豪華さでした。
だからこそ、2回目の案内メールを見てまず感じたのは、“またここで開催されるのか”という軽い衝撃でした。華美なだけでなく、ホスピタリティや雰囲気の良さが印象的だった前回の記憶がよみがえり、**「あの空間にまた行けるのは、純粋に楽しみ」**という気持ちもありました。
こうしたイベントを通じて、「仕事の評価」だけでなく、「人としてのつながり」や「チームの一体感」も大切にしている社風が伝わってくる。それが、8年近く勤めていて感じる外資系企業の魅力でもあります。
このような軽やかで、それでいて印象的なスタート体験の描写を記事冒頭に入れることで、読者は「自分にも起こり得ること」として自然に読み進めやすくなります。
イベント当日のリアルレポート
会場の雰囲気、料理、英語のやりとり(通訳不要の現場力)

当日は、恵比寿ガーデンプレイスにあるジョエル・ロブションの重厚な建物が、年末の特別感を一層際立たせていました。
ドレスコードは「ビジネスエレガント」。
とはいえ、参加者の装いは意外にも多彩で、スーツ姿の男性だけでなく、ワンピースやドレスを着た女性、さらには着物姿の方もいて、日本らしさとグローバルな雰囲気が同居していました。
会場内は、シャンデリアの光に照らされたクラシカルな内装、完璧なテーブルセッティング、香り立つフレンチのコース料理に包まれた非日常空間。それでいて、緊張しすぎることはなく、程よいカジュアルさもありました。
言語面では、社内には日本人が多数を占めているため、会話の多くは日本語でした。
ただし、海外拠点からの来賓や外国籍社員も出席しており、その方々と話す時や、乾杯の前の全体挨拶などは英語で行われました。ちなみに乾杯の掛け声は**「cheers」**。日本語の「乾杯」とはまた違ったリズム感が印象的です。
英語に不安を感じる方も多いと思いますが、日本で働いている外国籍の方々は、日本人の英語にとても慣れていて、むしろこちらが拙い英語で伝えようとする以上に、一生懸命聞き取ってくれていると感じました。これは、実際に英語で話すことへの心理的ハードルをぐっと下げてくれる要因でもあります。
上司・同僚との交流、印象に残った会話や振る舞い

このイベントでは、同僚との自然な会話や、部署を超えた交流の時間が何よりも貴重でした。
直属の上司(日本人)も出席しており、業務中よりもリラックスした雰囲気で仕事以外の会話ができたことは貴重な機会でした。
一方で、その上司の上司にあたる中国人のアジア統括マネージャーは今回は不参加でしたが、過去に日本に来た際には直接お話ししたことがあります。
また、外国籍の同僚も数名参加しており、フランスやオーストラリアのメンバーとの英語でのやりとりも印象に残っています。
こうした多国籍でありながら、社員同士の距離が近く、肩書きにとらわれすぎないフラットな組織文化は、外資系企業ならではの魅力だと改めて感じました。
印象的だったのは、新しく入社したメンバーと他部署の社員が自然に打ち解けていた光景。形式張った挨拶や堅苦しい雰囲気はなく、料理を楽しみながら冗談を交えたフレンドリーな会話が交わされていました。
このようなイベントを通じて、日常業務では見えづらい**「人となり」や「価値観」**が垣間見えるのは、企業文化を肌で感じる貴重な機会です。
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初回との比較と、馴染んだ理由
カルチャーショックだった初回との違い

前菜のタルタルにはキャビアと金箔が。目でも舌でも驚きの連続でした
前職は、日本の製薬企業で7年間勤めていました。年末といえば、職場の打ち上げは居酒屋、あるいは華やかでもホテルでのディナー。堅実で親しみやすいスタイルが主流でした。
そんな私が、外資系医療機器メーカーに転職して迎えた年末。初めて「会場はジョエル・ロブション、ドレスコードは“ビジネスエレガント”」という案内を見た瞬間、正直に言うと 「これは一体どんな世界だ…?」 と戸惑ったのをよく覚えています。
“ビジネスエレガント”という言葉すら初耳で、どこまでフォーマルにすればいいのか悩みに悩みました。最終的には、「結婚式に出席するつもり」でスーツを整え、出席。周囲もスーツが中心でしたが、中にはワンピース、ドレス、着物といった服装の方もいて、華やかさに圧倒されました。
さらに緊張を高めたのは、英語での乾杯の挨拶や、外国籍の同僚とのやりとり。「cheers!」という声に反応するのも精一杯で、「聞き取れなかったらどうしよう」とドキドキしっぱなしでした。
居心地が良くなった3つの理由(自由・多様性・対話文化)

そして今回、2回目のロブションでの年末イベントでは、その時とはまるで違う自分がいました。自然体で参加し、心から楽しめていたのです。その変化には、以下の3つの外資系らしさが大きく関係しています。
1. 自由:形式に縛られない“楽しむ場”という意識

立ち位置や進行に厳密なルールはなく、立食で自由に会話しながら料理を楽しむスタイル。かしこまった堅苦しさがなく、参加者全員がリラックスして過ごせる空気に助けられました。
2. 多様性:国籍も服装も考え方もバラバラ、それが当たり前

今回の会では、フランス・オーストラリア出身の同僚たちも参加しており、自然に英語と日本語が入り混じった会話が生まれました。会社全体としては日本人が多い環境ですが、**「英語が完璧でなくても、伝えようとする姿勢が大事」**という雰囲気が根づいていて、安心して交流できます。
3. 対話文化:上司も同僚も“ひとりの人”として会話ができる

直属の日本人上司とも気軽に話せる距離感は、外資ならでは。ちなみに、今回不在だった上司の上司(アジア統括の中国人マネージャー)とも、来日時にフランクに会話する機会がありました。役職の上下よりも、**「対等なプロフェッショナル同士」**という意識が共有されているのが印象的です。
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→ [英語が苦手でも外資系に転職できる?対策まとめ]
このように、最初は“文化の壁”に緊張していた私でも、時間とともに自然に馴染めるようになりました。「外資系はハードルが高い」と思っている方にこそ、この安心感と変化を届けたいと思います。

日系との違い|イベントを通して感じた価値観の差
上下関係のゆるさと、発言の自由

外資系企業に勤めて8年以上が経ちますが、イベントのたびに感じるのが、**“フラットさ”**です。
日本企業では、年末の集まりでも自然と席順や上司への配慮が求められ、自由に話すより「場の空気を読む」ことが重要視されがちです。私の前職(日本の製薬会社)でも、宴席ではまず上司にお酌をして、挨拶の順番に緊張して…というのが当たり前でした。
一方、今回のような外資系企業のイベントでは、上下関係に気を使いすぎず、誰とでも自然に話ができる雰囲気があります。直属の上司とも「最近どう?」と肩の力を抜いて話せる関係性があり、そこに“役職”という壁を感じることはありませんでした。
さらに、場のどこでも自分の意見や感想を自由に伝えやすい空気があるのも特徴的です。たとえ英語が拙くても、周囲の同僚は真剣に耳を傾けてくれます。**「発言=評価対象」ではなく、「対話=チームの潤滑油」**という捉え方が根づいているように感じます。
イベントに「業務の延長」を感じさせない空気

もうひとつ、日系と大きく異なると感じるのが、イベントの“目的”の違いです。
前職では、「年末パーティ=お疲れさま会」という位置づけではありつつも、実際は業務の延長線上にあるような堅さが否めませんでした。上司のスピーチ、営業成績の発表、形式ばった進行…“イベントなのに気が抜けない”という印象を持つ方も多いのではないでしょうか。
しかし今回のロブションでの年末イベントでは、あくまでも「楽しむこと」が第一目的。会社としての挨拶は最小限で、「お互いの1年を労う」「日頃接点の少ないメンバーと話す」など、“人と人”としてのつながりを深める場として設計されていました。
形式にとらわれず、参加者一人ひとりが「そこにいる意味」を自然に感じられる。それが外資系企業ならではのイベントの空気だと思います。
関連記事リンク:
→ [外資系と日系の違いを徹底比較]
このように、イベントを通して体感した「価値観の違い」は、日々の働き方や社内文化にも直結しています。外資系への転職を考えるうえで、**「自分に合うカルチャーとは何か」**を見極めるヒントになるかもしれません。
外資系を検討する人へ|イベントから考える“向き不向き”

こういう人は馴染みやすい(英語力より重要な素養)
「外資系」と聞くと、英語力が高い人やグローバル経験のある人だけが向いていると思われがちですが、実際には“マインドセット”のほうが重要です。
たとえば、今回の年末イベントでも印象的だったのは、次のような人たちがすぐに雰囲気に馴染んでいたことです:
• 人との違いを前向きに捉えられる人
• 新しい文化や習慣に対して好奇心がある人
• 完璧でなくても自分の言葉で伝えようとする姿勢を持っている人
英語が流暢であるかどうかよりも、「失敗してもいいからチャレンジしよう」「相手に関心を持とう」とする姿勢のほうが、外資系でははるかに歓迎されます。自己表現の積極性や、文化の違いを楽しめる柔軟性が、日々のコミュニケーションでも強みになります。
転職前に確認しておきたい「カルチャーギャップの耐性」
一方で、イベントを通して感じた「カルチャーギャップ」に耐性がないと、外資系での適応にストレスを感じる可能性もあります。
たとえば以下のような点に、違和感を強く感じてしまう方は、事前の心構えや情報収集が特に重要です。
• 上下関係が希薄な組織に戸惑う
• 服装や態度の自由さに落ち着かない
• 日本語での気配り文化が通じずストレスになる
• 業務における“曖昧さ”や“スピード重視”が苦手
もちろん、それらに慣れる時間やサポート環境はありますが、**「どこまで自分が変化を楽しめるか」**が転職後の満足度を左右するポイントです。
カルチャーの違いに不安がある場合は、外資系企業に転職した薬剤師の体験談やイベントの雰囲気を事前に知っておくことが大切です。
関連記事リンク:
→ [薬剤師の外資系転職5ステップ]
「自分は向いているのかな…?」と悩む気持ちはよく分かります。ですが、イベントで自然に笑っている自分が想像できたなら、それはきっと一歩を踏み出すサインです。
次の一歩を踏み出すあなたへ

最初は不安だった外資系でのイベントも、今では**「自分が変化を受け入れ、成長した証」**だと感じています。
英語、文化、社風の違い——。外資系企業に転職するということは、確かに新しい挑戦です。
でも同時に、それは視野が広がり、自分の可能性に気づける貴重な機会でもあります。
「この雰囲気、自分でもやっていけるかもしれない」
そう感じた方は、ぜひ次の記事も参考にしてみてください。
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**「自分にもできるかも」**と思った今が、最初の一歩を踏み出すタイミングかもしれません。
あなたの可能性を、ぜひ広げていってください。応援しています。